ぼくのなつやすみ2017 いちにちめ

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 週1回1往復する人は3900年に1回飛行機事故に合う確率らしい。俺は年1も乗らないからもっとずっと低い。そうはいっても確率がいくら低くても引く時は引くし、引くやつは引く。その逆もまた。ソシャゲで確率に日々翻弄されてるみなさんはよくご存知だと思うけど。

 だから飛行機に乗るとこうしてぴくしーずを聞いてしまうし、事故ガチャで星5引いて、1回分の友達と塵になってしまえば仕事に戻らなくてもいいのになあとも思ってしまう。

 結局今回も飛行機事故は引けなかったしタイラーにも会えなかった。出発の朝引いたマーリンで運使い切っちゃったのかも。星1のおじさんが今回の友達。飛行機が飛び立つ。浮遊感の中、目を閉じた。

 

 夏休みの三日前に今年は沖縄に行こうと決めた。今年全然夏らしいことしてないなあ。海とか行きたいなあ。どうせ行くなら綺麗な海で泳ぎたいなあ。と航空券だけおさえた。

 3泊4日の一人旅。沖縄に行く。泳ぐ。以外のことを何一つ決めていなかったものだから、那覇空港に着いたはいいものの何をしようか迷ってしまった。とりあえず繁華街に行くことにした。沖縄本島においての交通手段は車かモノレールしかないらしい。レンタカーを借りる気はなかったから、モノレール一択。

 モノレールで行ける中で1番の繁華街は国際通りだとGoogle先生が教えてくれた。最寄り駅の牧志に行く。牧志駅から降りてすぐの公園で一休みすることにした。午後14時。

 ベンチに座ってタバコを吸いながら、これからどうしようかと考えていると、お爺さんが話しかけてきた。

「荷物いっぱいだね。旅行?」

「はい。さっき沖縄ついたとこなんすよね」

「へぇーどこから来たの?」

「東京です〜」

「じゃあ、こっちは暑いでしょ。もう東京は涼しいんじゃない?」

「そうですね。東京は長袖着るくらいの気温です。こっちは熱くてアイスとか食べたくなりますね〜」

「食べる?」

とお爺さんが公園の真横にある店でアイスを奢ってくれた。アイスを食べながらいつの間にか沖縄の歴史を語り始めたお爺さんの話を聞く。

「そうそう空手もね。沖縄発祥なんだよ。知ってた?やったことある?空手」

「ありますよ。空手。少し」

「やったことあるんだ。どれくらいとったの」

「赤帯くらいですね」

「空手に赤なんてあったかな」

「やったことないんですよね。実は」

3分の1くらいはちゃんと聞いていたと思う。アイスを奢ってもらった手前適当に切り上げるわけにもいかず、なんだかんだ1時間くらい話していた。

 お爺さんと別れて歩き始める。荷物を持ちながら歩き回るのは億劫だったので、個室で1泊3000円の安宿に入った。財布とスマホだけ持って、国際通りを徘徊する。夜飲みに行けそうな店やお土産に目星をある程度付けた頃、モノレールで首里城まで行けることを思い出した。せっかく沖縄に来たし、お爺さんの話も聞いたばかりだったので、歴史を感じる観光地も見ておくことにした。

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 宿に戻って、カメラを引っ張り出し、再びモノレールに乗る。終点が首里だった。

 首里駅から15分ほど歩いて、ようやく城につく。17時を回ったちょうどマジックアワーの頃合。

 夕日に照らされた首里城は教科書で見たものよりずっと赤かった。

 

 首里城を一通り見て、牧志に戻る。午後19時過ぎ。帰りのモノレールに乗りながら、明日行こうと思っていた、渡嘉敷島のフェリーとドミトリーの予約を取る。

 飲みに来た。オリオンビールゴーヤチャンプルーを頼んだ。そのあとアグー豚ともやし炒めたやつとか沖縄っぽいものをちょいちょい追加した後、泡盛を飲みながら締めに何を食べようか考えていると、店員の子がこれ美味しいですよと海鮮チャーハンをオススメしてくれた。

「でも写真見る限りめっちゃ量多いですよねこれ。食える気がしないんですけど」

「でもおいしいですよ。おすすめですよ」

悩んでいると、隣で飲んでいた女の子二人組みの片方が話に参加してきた。

「じゃあ、食べきれなかったら私達食べますよ!」

明らかに酔っ払っている。

「じゃあチャーハン下さい。取り皿3つ」

 

 チャーハン来るまでの間、二人組と話していると現地のJDらしい。明日は渡嘉敷島に行くけれど、明後日何するかは特に決めていないことを話すと、片方が私空いてるから車出そうか?と提案してくれた。こいつ酔ってるし覚えてるんかな。あんま期待出来ねえなと思いつつもお願いすることに。チャーハン食べて、LINEを交換し、宿に戻った。明日のフェリーは10時発。牧志からだと30分くらいなので8時に目覚ましをかけて、目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

おはよー!!起きてー!!カンカンカンカン!!カンカンカンカンカン!!朝だよ!!外明るい!!ねえねえ!!見て見て!!すごい!!外!!明るい!!!!カンカンカンカンカンカンカンカン!!カンカンカンカン!!起きてー!!カンカンカン!!

 冷房の効いた自室を出て、コンバースを履くまでの間にはもうシャツが張り付いていた。ベッドの上で微睡んでいるときにTVから聞こえた梅雨明けの知らせは気のせいだったのか。どちらにせよ、何も変わらない。

 昨日は久しぶりに恵比寿に行った。Suchmosのガーデンホールぶり。友達の写真展。

 彼女の撮る写真には経験に裏打ちされたテーマや思いがはっきりある。ただ綺麗なだけ、ただかっこいいだけ、じゃない。仕事で撮る写真とは違う自分の内面を切り取った表現がそこにはあった。彼女の背景は複雑で、それゆえ作品はデリケートで繊細だ。中身の無いやつが上っ面だけ真似したとしても生まれない意味。

 自分はどうだろう、と考えた。誰かに何かを伝えられる写真や映像を作れているのかな。技術畑から入った人間だからどうしても技術的なことから考えてしまう所がある。技術の人間としては正しいのかもしれない。でも映像にしろ、写真にしろ、作品を生み出すに当たって一番大事なのはそんな事じゃない。彼女はレンズのこともカメラのこともほとんど知らない。けれど生み出す作品は素晴らしい。

 俺には一番大事な熱や思いが足りてないのかもしれない。悔しいなあと思う。

 こんなこと簡単に見つかるわけじゃないし、簡単に見つかったって意味がないことだって理解してるけれど、焦ってしまう自分もいる。今は問い続けて、撮り続けるしかないのかなあ。

 刺激をもらった1日だった。微睡んでる場合じゃねえ

 

 

海開き(20170601K-Tf撮影)

 しばらく更新をサボっていた。ほらね。俺こういうの継続出来たことないんだ。久々の投稿は一昨日の深夜撮影について。

 今までは撮ったやつ個々にツイートしてたんだけど今回いつもより枚数が多いのでまとめてブログで発表することにしますた。

 

「K-Tf」

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 まだ夜は冷えるこの時期の深夜に、海の中へ投げ込まれた彼には同情しますしお疲れ様でしたと言いたいですし感謝しています。最後の方雄叫びあげてたしクソックソッとか連呼しながら怨嗟に満ちた視線をこちらに向けていたのを俺は忘れられないよ。でも犬神家に関しては彼発案だし「これ撮るまで終わらせねえぞ」という謎の威圧感を放っていたね。さすが。

 そしてアシスタントしてくれたゃゃ。タオルと着替え。足元を照らしてくれてありがとう。

 

ではまた撮りませう。